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2007 05,18 05:56 |
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諏訪湖畔にあるハーモ美術館にて開催中の「田中一村展」へ行ってきました。
絵葉書。以前は売り切れで手に入らなかった。 6年前、奄美大島に田中一村記念美術館ができたとき、早速訪れました。 新聞の小さな記事に、一村の絵の感想が書かれており、その短い言葉を頼りに、奄美へ渡った記憶があります。 幼少の頃より絵の才能が開花し、「神童」とも呼ばれた一村。美術学校を入学後すぐに退学。中央画壇との決別。千葉の田舎でひっそりと自分の絵の支持者のためだけに描きつづける。 晩年、旅を通して出会った南国の風景に心を奪われ、50歳で奄美に移り住む。生計のために肉体労働をし、お金が貯まったらひたすら絵を描くという暮らし。誰に看取られることなく、69歳でひっそりと生涯を閉じる。 淫蕩に身を持ち崩した親を見て育ったためか、生涯なんら欲を求めることなく、ひたすら自分の絵を求めて描きつづけた一村。奄美へ渡るまでの絵は、抑制された空間と厳しいまでの描写、張り詰める魂を感じます。 晩年、南国の風景を通した一村の絵は、眠っていた彼の色気を昇華させ、完璧なまでの描写と妖艶さが一体となっているようです。 奄美で初めて彼の絵と向き合った時、本当に絵の中の魂に圧倒されたとしか言いようがありませんでした。 没後高い評価を得ている一村ですが、彼のファンのことを「一村病」とも呼ぶそうです。絵に対する熱も勿論、その壮絶な生き方に取り込まれてしまう人々という意味を込めて。 生涯病と貧しい暮らしが続き、身内にも自らの絵のために犠牲を強いる。気性の激しさから社会とも上手に折り合いがつかず、画家としても無名のままに亡くなる─。 「絵の中の魂は永遠に生き続けるのです。私の名前は誰も知らなくていい─。」 一村の言葉。 貴方の絵は永遠に生き続けるでしょう。その魂とともに。 PR |
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