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2007 05,17 06:49 |
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「黒蜥蜴」 監督:深作欣二 原作戯曲:三島由紀夫 (1968年松竹)
美輪明宏さんが黒蜥蜴を演じる幻の映画を観てきました! 「ビデオは絶版、DVDも未発売…」この作品は映画館でしか観られないと聞き、臨月のお腹を抱えてレイトショーへ行ってきました。 江戸川乱歩の原作を、三島由紀夫が美輪さんのために戯曲化した舞台の映画化。三島由紀夫自身も出演しています。 社交界に美しく君臨する緑川夫人。その裏の顔は、狙いを定めた獲物はどんな手段を使っても手に入れる女賊、黒蜥蜴。大阪の宝石商の美しい娘とダイヤの宝物を手に入れるため、探偵明智小五郎と対決するも、明智に恋する気持ちを抑えられなくなっていく─。 ビアズリーの「サロメ」を彷彿とさせる秘密クラブの冒頭シーンから、その退廃美、肉体の生々しさを捉えた映像にクラクラ。そして、唄いながら登場する黒蜥蜴…ただひたすら美輪さんの美しさのために作られた映画ではないかとため息が出るようなシーンの連続。黒蜥蜴と明智が交わす会話は機知に富み、言葉を宝石に変える三島の才能が堪能できます。先日の舞台「双頭の鷲」でもそうでしたが、視線で、声で、言葉で、全身の立ち振る舞いで、魅惑し駆け引きを楽しむ高貴な女性…美輪さんの存在感と演技、その美には圧倒されます。 この濃厚な美の世界は、もう現代では作れないでしょう。小道具から脚本、役者の持つ色気、美意識が、あまりに違いすぎるでしょうから。 脇を固める道化師やらせむしの下僕やら、こういうキャラクターも大好き。演出も徹底した悪趣味でよかったです。 昨晩はずっと黒蜥蜴の夢を見続けました。しばらくはこの恍惚とした余韻から抜けられそうもないです。 PR |
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